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鈴木さん、世界の舞台ってどうですか?―女子高校生バリスタ・鮫島椰以×鈴木樹(丸山珈琲) | rooVeR [ルーバー]

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鈴木さん、世界の舞台ってどうですか?―女子高校生バリスタ・鮫島椰以×鈴木樹(丸山珈琲)

現役高校生バリスタ、鮫島椰以(さめしま やい)さんが、気になるコーヒーショップやバリスタを訪ね、インタビューする新企画。第一弾の今回は、1991年、全国に9店舗を展開するコーヒー専門店、「丸山珈琲」の販売企画ディレクター兼バリスタとして、ジャパンバリスタチャンピオンシップやワールドバリスタチャンピオンシップでも数々の受賞歴をもつ鈴木樹(すずき みき)さんにお会いしてきました。

30種類の豆と4種類の抽出方法

ヒャクマンボルト (171396)

(左)鈴木樹さん (右)鮫島椰以さん
via ヒャクマンボルト
――鈴木さん、初めまして!お会いしたかったです。

「私もよく噂を耳にしていて、いつかお会いできればと思っていました。」

――そんなふうに言ってもらえるなんてとても嬉しいです。丸山珈琲に入ってきたとき、まず、入り口に置かれている豆の種類が豊富で驚きました。どれくらいの種類があるんですか?

「豆の種類は約30種類で、そのうち20種類はシングルオリジンです。丸山珈琲では、社員自ら生産者の元へと足を運び、パートナーシップを結ぶことで品質を担保しています。最近は生産者へのリスペクトを込めて、豆に生産者の名前を付けて販売しているんですよ。」
ヒャクマンボルト (171395)

via ヒャクマンボルト
――30種類はすごいですね!メニューもかなり分厚いですよね。

「豆の数も多いですが、抽出方法もフレンチプレスやエスプレッソマシン、ゴールドフィルター、スチームパンクと4種類用意していて、さまざまな味わいが楽しめるんですよ。」

――どれも金属のフィルターなんですね。私もステンレスフィルターでドリップしたコーヒーはとても好きです!

「金属のフィルターは、油分がそのまま出るので、フレーバーや甘さも出やすく、うちで扱っている豆とも相性がいいんですよね!」
ヒャクマンボルト (171402)

via ヒャクマンボルト

「クレイジー」は最大の褒め言葉

――鈴木さんはなぜバリスタの大会に出ようと思ったんですか?

「そうですね、『この人がうちのバリスタです』と、お店から紹介される立場になりたかったからだと思います。」

――大会に出ていなくてもコーヒーを淹れる人はバリスタと呼ばれるんじゃないですか?

「私が丸山珈琲に入社したときは、バリスタという言葉が今ほど一般的ではなく、もう少し敷居が高かったんですね。最初に勤めた長野の小諸店でもバリスタと名乗っているのは大会受賞者だけだったので、自分もここで認められる存在になりたい、バリスタと呼ばれたいと思うようになり、大会に出場することにしたんです。」

――そうだったんですね。それにしても、2010年、2011年と2年連続でJBC(ジャパン バリスタ チャンピオンシップ)優勝、さらに去年も優勝して、今年の11月は韓国で3回目のWBC(ワールド バリスタ チャンピオンシップ)ですよね。本当にすごいです。

「ありがとうございます。」
ヒャクマンボルト (171397)

via ヒャクマンボルト
――世界の舞台ではどんなことを感じましたか?

「そうですね、世界基準の素晴らしさが分かりましたし、逆に日本の素晴らしさも見えました。視野が広がって、自分の良さと足りないところが分かり、これから何をしなければいけないかというミッションが明確になった気がします。」

――印象的だった出来事はありましたか?

「どの国の人もとても温かくて、気さくに接してくれたことですね。Tシャツを着ていて一見ラフにみえるのに、いざコーヒーに向き合うと、とても誠実で真剣な顔をするのも印象的でした。理想のコーヒーに向かって、絶対に妥協しないぞという姿勢がひしひしと伝わってきたんですよね。」
ヒャクマンボルト (171407)

via ヒャクマンボルト
――コーヒーに関わる人ってコーヒーへの愛情が尋常じゃないですよね。その反動で変な人も多いですけど(笑)。

「そうそう、変態しかいない。(笑)」

――まさか鈴木さんから『変態』という言葉が出るとは…!

「でも、ホントに。どれだけクレイジーかって、どれだけ突き抜けているかっていう最高の褒め言葉なんですよね。そして、私もきっとその部類かも…。」

――はい。間違いないです(笑)。
ヒャクマンボルト (171398)

via ヒャクマンボルト

大切なのは「味覚」を養うこと

――丸山珈琲さんは、エスプレッソが有名ですよね。私もエスプレッソは覚えたいと思っているんですが、器具が身近にないのでなかなかチャンスがなくて、今のところハンドドリップを中心に勉強しています。自宅などでできるエスプレッソの練習方法はありますか?

「うーん、エスプレッソはマシンありきなので、やっぱり設備がないと練習も難しいと思います。実際に多く杯数を作るのが一番の上達法ですね。」
――やっぱりそうですよね。

「でも、今椰以さんがハンドドリップの世界でやっていることは絶対エスプレッソでも活かされると思いますよ。」
ヒャクマンボルト (171415)

via ヒャクマンボルト
――それはどういうことですか?

「どんな抽出方法でも、バリスタにとって一番大切なのは『味覚』です。正しく味が分かれば、いずれ必ず美味しいカップにたどり着きます。逆に、味覚の判断が間違っていれば、どんなに練習しても美味しいドリンクは作れません。椰以さんが今やってるコーヒー行脚のような取り組みは、味覚を鍛えているという意味で、とても価値のあることだと思います。」

――なるほど。「味覚」を正しく判断する上で、鈴木さんがしてきたおすすめの方法はありますか?

「一人でいろんなコーヒーを飲み歩くのもいいですが、味覚が優れている人と一緒にコーヒーを飲んで、正しい味覚を覚えていくというのはオススメですね。例えば一緒に飲んだ人が『これは酸味あってフルーティだね』とコーヒーを表現したときに、『そうか、これがフルーティの味なんだ』と覚えていくんですね。そうやって味の引き出しを増やしていくということは大事なことだと思います。」

――そのアドバイスはとても勉強になります!

鈴木「まだまだ若いし可能性もあるから、ハンドドリップだけとかエスプレッソだけとかボーダーをつくらず、色々挑戦してコーヒーの魅力を発信してほしいです。」
ヒャクマンボルト (171399)

via ヒャクマンボルト

コーヒーの価値を高めたい

――鈴木さんの夢や目標はありますか?

「そうですね。コーヒーは日本でもよく飲まれるようになりましたが、まだまだ正当に価値を評価されていない現状があると思います。私はそこを変えていけたらと思っています。例えば、ワインやシャンパンは1本数万円というものもありますが、それに対して疑問の声が上がらないのは、品質や味にそれだけの価値があると認められているからです。

一方、コーヒーは一杯1000円というと高いと思われてしまい、なかなか相手にしてもらえません。豆の生産者にしっかりと対価が還元されるように、その価値感を変えていきたいと思ってます。」
ヒャクマンボルト (171400)

via ヒャクマンボルト
――私もそれはとてもよく分かります。100円で買えるコーヒーもありますが、本当に美味しいコーヒーの魅力を、きちんと伝えていきたいです。鈴木さん、今日は素敵なお話をありがとうございました!11月のWBC、良い結果をお祈りしています!

「ありがとうございます!世界大会、今回は絶対優勝したいと思っています。私も椰以さんのこと、応援しています!

コーヒー行脚に1人で出たりする椰以さんの行動力って、バリスタにとって一番大切な才能だと思います。いろいろなことにチャレンジすれば、最終的なゴールはどこに行き着いても絶対ハッピーだと思うので、ぜひこれからもその調子で頑張ってください。私も頑張ります。」
ヒャクマンボルト (171401)

via ヒャクマンボルト
取材後、鈴木さんにお願いしてエスプレッソを淹れてもらいました。世界基準の美味しさに溜め息を漏らす椰以さん。今回の対談は、いつか2人がジャパンバリスタチャンピオンシップで同じ舞台に立つ。そんな未来を感じさせるものになりました。

【鮫島椰以(さめしま やい)】
千葉県・船橋出身で都内の通信制高校に通う現在17歳の現役高校3年生。今年開催された「JHDC2017(ジャパンハンドドリップチャンピオンシップ2017)」に日本史上初最年少バリスタとして出場。学校に通いながら、地元の西船橋で蘆田格也さんが営むコーヒー屋台「Kakuya Coffee Stand」でお手伝いをしている。
インスタグラム:https://www.instagram.com/jkcoffee_yai/
ツイッター:https://twitter.com/jkcoffee_yai

【店舗情報】
「丸山珈琲 西麻布店」
住所:東京都港区西麻布3-13-3
営業時間:8:00~21:00
定休日・無休
電話番号:03-6804-5040
ホームページ:http://www.maruyamacoffee.com/

ライター:下條信吾
撮影:インディ
編集:ヒャクマンボルト

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