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スペシャルティコーヒーの追求からバリスタの育成まで──「Unir(ウニール)」インタビュー | rooVeR [ルーバー]

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スペシャルティコーヒーの追求からバリスタの育成まで──「Unir(ウニール)」インタビュー

2016年3月にリブランドオープンした「ホテル・ザ・エム赤坂 インソムニア」に招致されたのが、京都のスペシャルティコーヒーの名店「ウニール」です。東京初出店とあり、コーヒー業界でも注目度大。創業者・山本尚オーナーに加え、今回は特別にカフェの運営に欠かせない存在であるという、ジャパンバリスタチャンピオンシップ準優勝の経歴を持つヘッドバリスタ山本知子さんにお話を伺いました。

作る人と楽しむ人を結びつける(Unir)存在を目指して

2006年、京都で産声をあげたスペシャルティコーヒー専門店ウニールの創業者である山本尚オーナー。世界的な権威を誇るカップ・オブ・エクセレンス国際審査員にも名を連ねる業界の実力者です。バリスタの世界大会で活躍するような人材を次々と輩出するまでにウニールを育てた秘密を探ります。
ウニール 赤坂店 (101662)

via ウニール 赤坂店
──ウニールを開業したきっかけを教えてください。
「ちょうど飲食店を開業したいと思っていた時に、東京のカフェで飲んだスペシャルティコーヒーに感動し、スペシャルティコーヒーに特化したお店を開きたいと思ったのがきっかけです。

そこでまずは私の地元である京都に2006年、スペシャルティコーヒー専門店の『ウニール』を創業しました。」
──お店の名前「ウニール(Unir)」にはどんな思いが込められているのでしょうか?
「“Unir”は、スペイン語で『結びつける』や『一つにする』という意味があります。私たちは、コーヒーを作る生産者とコーヒーを楽しむ人をつなぐ架け橋になりたいと考えています。」

東京初出店の決め手は「ウニール」の「クオリティ」を信じてもらえたこと

P.M.A.トライアングル (101668)

via P.M.A.トライアングル
──今回ホテル側から東京への出店オファーがそうですが、その当初はどのように思われたのでしょか?
「東京へはいつか出店したいと考えていました。実際に東京へ進出するまでにさまざまな方からお声がけいただいていたのも事実です。

ただ、この赤坂店については『ホテル・ザ・エム赤坂 インソムニア』の井上社長が思うカフェの在り方や、従来の日本で運営しているホテルではまだまだ新しいと思われるサービスについてのお話を伺って、その上でウニールのコーヒーのクオリティを信じていただけていたことが決め手となり、出店を決意しました。」
P.M.A.トライアングル (101680)

via P.M.A.トライアングル
──赤坂店がオープンしてから1年が経ちましたが、関西方面のみでの展開と比べて変化などはありましたか?
「コーヒー業界の関係者や、コーヒー好きの方々からたくさんの反響をいただきました。

私自身の変化はありませんが、京都や大阪でウニールのコーヒー豆を買っていただいていたお客さまが、赤坂店へも足を運んでくださっているということを知った時はとても嬉しかったですね。」

美味しいコーヒーには、生産者との信頼関係が不可欠

──ウニールのスペシャルティコーヒーが美味しい理由は、ずばり、何でしょうか?
「各国で開催されるカップ・オブ・エクセレンスに入賞した豆をはじめとする、高品質なスペシャルティコーヒーのみを取り扱っているのですが、そこからさらに、その豆に最適な焙煎・抽出というすべての段階でレベルの高いコーヒーのクオリティを目指しているからだと思います。
ただ、なによりもスタッフ一人ひとりの『お客さまにおいしいコーヒーを届けたい』という想いも理由のひとつだと思っています。」
P.M.A.トライアングル (131791)

via P.M.A.トライアングル
──今後の展開についてどのように考えていますか?
「いろいろな形のコーヒーに関わるお店を出店したいと考えています。

例えば、純喫茶のような店や、夜間営業でコーヒーとお酒にフォーカスを当てた店、外国人観光客を対象とした店など、順次実現していきたいです。」

川上から川下までコーヒーに関わるすべてに目を光らせる

──ウニールを一言で言うと、どのようなお店ですか?
「美味しいスペシャルティコーヒーを、たくさんの人に味わってもらえるお店です。

そのために、私たちは農園とつながりを持ち、原料をしっかりと確認することから始めます。そして、品質チェックはもちろん、販売から卸、バリスタの育成まで行います。コーヒーの川上から川下まで高いクオリティで管理できることがウニールの強みです。」
P.M.A.トライアングル (101672)

via P.M.A.トライアングル
──バリスタの育成といえば毎年ウニールの店舗から何人ものバリスタが出場しては上位に入っているとのことですが、何か秘策があるのでしょうか?
「私自身はコーチ役としてスタッフとともに日々トレーニングを重ね、常に完成度の高いものを求めるよう指導しています。

またどんなに細かなことでも自問自答を繰り返すことで、妥協することなくハイレベルなコーヒーを淹れられるという、一人ひとりの力を引き出せるように意識しています。」

「ウニール」のヘッドバリスタ山本知子は、ジャパンバリスタチャンピオンシップ準優勝の経歴

オーナー山本さん指導のもと、美味しいコーヒーをストイックにお客さまに提供し続ける「ウニール」のバリスタたち。

その中でも特に気になる存在が、今や関西のスペシャルティコーヒーのパイオニア的存在である「ウニール」ヘッドバリスタの山本知子さん。実はこの方、オーナーである山本尚さんの奥さんとしても「ウニール」を支え続けている一人でした。
ウニール 赤坂店 (101626)

via ウニール 赤坂店
オーナーに続いて知子さんにはコーヒー専門店には欠かせないバリスタについて語っていただきました。

夫であるオーナーが買ってきたスペシャルティコーヒーがきっかけでヘッドバリスタへ

ウニール 赤坂店 (101968)

via ウニール 赤坂店
──そもそもバリスタを目指したきっかけは何ですか?
「もともと、大のコーヒー好きというわけでもなかったのですが、たまたま夫が購入してきたスペシャルティコーヒーの味わいに感動したことがきっかけでした。」
──それからどのような経験を積まれて今のヘッドバリスタまでたどり着いたのでしょうか?
「ウニールを開業して2年ほど経った2008年から、バリスタとしてレベルアップのためにジャパンバリスタチャンピオンシップ(以下JBC)に挑戦し、私自身は2011年より毎年セミファイナルまで連続で残っています。
ヘッドバリスタになるにはこれ、というものはありませんが、JBCに先頭切って出続けることと、私は誰よりも練習を重ねていく努力をしていきたいタイプなので、地道なトレーニングを重ねて今に至ります。」

お客さまからの感謝の言葉が仕事の生きがいに

ウニール 赤坂店 (101641)

via ウニール 赤坂店
──2014年にJBCで準優勝を受賞されたとのこと、バリスタにとってとても名誉のあることだと思うのですが、その後何か具体的な変化はありましたでしょうか?
「一番はコーヒーに対する気持ちです。

大会へ出始めた最初の頃は単純に美味しいエスプレッソを淹れられるようになるための修行のような気持ちでいたんです。ですが、セミファイナルに毎年残るようになってから自分のために挑戦するのではなく、出会った数々の素晴らしいコーヒーについてもっと知りたい、それをもっとたくさんの人に知ってもらいたい、というコーヒーの大使としてスペシャルティコーヒーを広めたいという気持ちに変わっていきました。」
──では、山本さんにとって、「バリスタ」とは?
「端から見ている分には、華やかに見えるかもしれませんが、実際は日々の営業の中で必要なのは地道な努力です。
そんな日々のなかで、お客さまに『おいしいコーヒーをいつもありがとう』という大変ありがたいお言葉をいただいたり、新しいスペシャルティコーヒーの味わいに驚いたりと、貴重な体験ができる素晴らしい職業でもあります。」

得も言われぬ複雑な味わいが『コスタリカ エルディアマンテ』の魅力

ウニール 赤坂店 (131636)

via ウニール 赤坂店
──知子さんがいちばん好きなコーヒー、得意なコーヒーは何ですか?
「ひとつに決めるのは難しいのですが、JBCで何度もご紹介した『コスタリカ エルディアマンテ』は特別な思い入れもあり、とても好きなコーヒーです。」
──コスタリカ エルディアマンテとは、どんなコーヒーですか?
「私はスペシャルティコーヒーの進化と可能性を期待させるコーヒーだと思っています。

本来コーヒーの味わいはその栽培環境で決まると言っても過言ではないのですが、このコーヒーは環境ではなく、独特な精製処理によって他にはできない複雑な味を表現することに成功したもの。
レッドアップルやチェリー、アプリコットのようにみずみずしくてフルーティーな味わいに加え、シナモンとバニラの甘さも楽しめます。そんな複雑な味わいが魅力ですね。」

赤坂店では常時試飲を用意し、お気に入りのコーヒー選びをサポート

P.M.A.トライアングル (101651)

via P.M.A.トライアングル
──「ウニール 赤坂店」で取り扱いのあるコーヒーのテイストを教えてください。
「赤坂店ではエスプレッソとフレンチプレス、2つの味を楽しめます。どちらもおすすめですが、まずはバリスタが作る濃厚なエスプレッソを味わっていただきたいですね。店頭では、スペシャルティコーヒーの試飲が、常時5種類ほどできるようになっています。
今の時期なら
・グアテマラ リオ アリバ
・ホンジュラス ネルソン
・グアテマラ サンホルヘ マラカツ
・エルサルバドル モンテシオン
・ホンジュラス エルサウセ エイプリル
という種類を用意していますが、これらはすべて時期によりその都度変動します。また一つ一つに特徴があるものを揃えているので、その日出会ったコーヒーをじっくり味わっていただきたいです。」

人材育成がスペシャルティコーヒーの普及に欠かせない

ウニール 赤坂店 (101969)

via ウニール 赤坂店
──バリスタとしての今後の目標や活動について教えてください。
「ひとりでも多くのお客さまに、本物のスペシャルティコーヒーの魅力をお届けできるようにこれからも取り組んでいきます。

そのためにも、ウニール 赤坂店では人材育成にも注力しています。おかげさまで、厳しい研修に取り組んでくれたスタッフが、バリスタとして赤坂店の店頭に立てるようになりました。
私自身の目標としては、ウニールではヘッドバリスタですが私もバリスタの日本チャンピオンを目指し続けていきたいと考えています。ですがもちろん、ウニールからどんどんチャンピオンになれるバリスタが登場してくれることを願っています。」

オーナーとヘッドバリスタの二人三脚で築き上げたコーヒー専門店

P.M.A.トライアングル (101684)

via P.M.A.トライアングル
山本尚オーナーが仕入れ、ローストしたコーヒー豆の魅力を、知子バリスタの高い技術が余すことなく引き出す。その相乗効果がウニールのスペシャルティコーヒーを作り出していました。
また今まで関西へ行かないと手に入らなかった、知ることのできなかったトップクラスのコーヒーを東京・赤坂で飲めるのもコーヒー好きにはとても魅力的なことですよね。

思わず淹れ方から見入ってしまう、トップバリスタが淹れるスペシャルティコーヒーの数々。一杯の感動的な出会いを求めている人にはぴったりな場所と言えるでしょう。
P.M.A.トライアングル (131789)

via P.M.A.トライアングル

京都のスペシャルティコーヒーの名店「ウニール」、満を持して東京・赤坂へ出店

京都のスペシャルティコーヒーの名店「ウニール」、満を持して東京・赤坂へ出店
東京のコーヒー通の間でも有名な関西スペシャルティコーヒーの雄・ウニール。2016年3月、「ホテル・ザ・エム赤坂 インソムニア」のオープンと同時に開業。なぜホテルのカフェなのか?その秘密に迫りました。
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